油絵の下準備
油絵というと真っ白いキャンバスに描くイメージがありますが、あの白い塗料がかなり重要だったりします。ですから市販のものよりもなるべく自分で作るようにしています。
自分で作る理由
なんでわざわざ手作りするかというと、市販の安いキャンバスは絵の具の油分を吸ってくれないからです。
ざっくりいうと塗料に入ってる油の量で、上に載せる油絵の具の吸い込み具合が違います。少ないと吸い込みやすいし、多いと吸い込みにくくなります。
僕は絵の具を薄〜く重ねながら仕上げていくので、下地がある程度油を吸い込んでくれないといつまでも乾かないままなのです。
ですから自分で吸い込みのいい下地を作る必要があるのです。
ただ上手く調節してあげないと吸い込みすぎてかさかさとした画面になってしまうので、そこらへんは注意しないとですが。
作り方
簡単に手順を説明すると
1.シナベニヤパネルに膠液で目止めする(しなきゃ絶対ダメ)
2.布を膠液で貼り付ける(最悪なくてもいけます)
3.下地塗料を何回も塗る。
4.一週間ほど乾燥させてやすってならす
5.薄い膠液で軽く目止めする
これで完成です。
結構手間がかかってます。あせってやるとひびが入りますので余裕をもって作らないといけません。
この下地で描いた絵がこちら
だいぶ前の作品です。今のところ亀裂や剥離といったものはみられないので、ずっとこのときの配合で下地を作ってます。
画材や技法についてまた記事にすることがあると思います。あんまり専門的に書いても退屈ですし、同業の方からすると僕の知識量はたかが知れてるのでなるべく簡潔に書くことにします。
もしもっと知りたい方がいた場合は、わかる範囲で記事にしようと思います。